こんな日本人がいるということ自体うれしい 2008-09-12 ベンチャーキャピタリストとして世界中で数々のベンチャー企業を
育成してきた著者が、テクノロジーの進化を通じて資本主義の未来と
日本が取るべき道を示した本。
表紙の「21世紀の」という文字が小さいことから、パッと見は『国富論』。
かのアダム・スミスの歴史的著作に劣らないという自信があったのでしょう。
アメリカでは、ROEや時価会計主義など行き過ぎた株主偏重のおかげで、
資本主義が破綻しきっていると言います。
そして、そのアメリカの真似ばかりしている日本はもっとひどいと。
著者がPUC(Pervasive Ubiquitous Communications)と呼ぶ
次世代アーキチャクチャーはコンピュータに代わる新しい基幹産業に
なる可能性があり、その勃興は日本が世界から尊敬される国になるための
ラストチャンスであるというのが本書の主張です。
そのために提案する株式市場改革や、税率を下げる提案などが、
やや説得力が不十分な印象なのですが、
ものすごいビジョンを持った人だということは間違いなさそうです。
こんな日本人がいるということ自体がうれしかったりします。
著者の考えは壮大すぎたり、また財務、経営、テクノロジーなど
専門的な話にも切り込んでいるため、
いきなり読んでも理解が及ばない部分が多いかもしれません。
糸井重里さんとの対談に目を通してから
本書を読むことをオススメします。
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